はるさめ-晴雨-blog

なんでもなく綴るだけ。

雪と酒と戯言が恋しくなる頃

仕事と仕事の合間に休暇がやってくるのか。 休暇と休暇の隙間に明日がやってくるのか。 明日と明日の狭間に貴方がやってくるのか。 そして貴方は何時の間にか仕事へ行くのだ。

なんて晴れやかな諦め日和か

髭剃りが僕の輪郭を無造作に彫刻する。

一滴の血とウォッカで意味を線引く

痘痕も靨の自覚はあると、あの時言った。今も変わってない。

ウイスキーさえも明日を嘲る

手元のタブレットの一辺よりも短い人生。

胡乱げに洗い流すズブロッカ

忸怩タル涙ヲ切先ニ添エテ、三月ノアノ月明カリノ下デ風ヲ睨ンダ貴方ヘノ恋慕ニ同封スル。

思い出の煮凝り

憎しみに錠をかける。

肯く傀儡が枕元で微笑む

幸せにアイロンをかける。

ざっかけない曇天

賑やかし虚ろにさざめく伽藍堂。

空っぽの虚栄心を明日の僕へと着払いで配送

ラブソング、メイビー。

慚無い夕暮れの影一つ

虚しさと儚さだけを売買するあの商人が、どうやら幸福を餌に買収されたらしい。

夢々冷めつ纏繞人

桜色の影を追い続け、ついには追い越してしまった轍は紅葉色。

糾える今日と私を生き埋める

何よりも吐いた、嗚呼。

錆びれた寂しさの妙諦

手当たり次第に足掻いた果てに、体裁などはにべもなく、首尾も上々と頭痛が唄う。

奸曲此方はかえりみる

逃げる事も許されず、口から溢れでる一生のお願いすら聞き入れてもらえず、慈悲も無く、ただ非情にも、花粉症が私を殺しにかかる。

嫋やかたり得る夕日が笑う

朝焼けをその身に受けながら、掻き鳴らす命の喘鳴。

忽焉として風が貴方を隠す

朽ち果て、朝顔。

あの子の心はレクタングル

大体いつも信号に捕まる、そんな青い春を生きている。

蹲る夥しい先々の不安たちよ

どこにも行かないでと言った彼がどこに居るのかそもそも分からない。

売れ残った喜びよ、貴様には能わず

雪溶けの口溶けは道化の如く。

寄る年波の万年筆

行間の隙間や居間の隙間が寂しいから、二人は間も無く重なり合う。

忘れ物ってなんだっけ

田舎を口ずさむ。すると都会が拗ね出した。

遥かな囀り。春かな、影踏み。

私が傘を差すと、決まって空が剥がれ落ちる。

彼方より驟雨が覗く

永遠があやとりを絡ませてしまいました。

わたしはグラス。陰はコースター。

黒いシミが、わたしの悲しみをしみじみ象る。

掻き分ける罅が泣きじゃくる

背後霊が私の眼前に佇む。

毒を吐く口笛

その輪郭だけを口ずさむ。